ちゅーりっぷ前線 −記憶を辿るノォト−

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zoom RSS 1月2日の三日月と肉まき玉子

<<   作成日時 : 2017/01/04 12:15   >>

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次姉を見送るため外に出ると、
夕方の空には三日月とひとつ星が向かい合って
浮かんでいた。
絵本の1ページみたいな景色に気持ちが澄んでいく。

次姉は毎年正月の二日に、何日もかけてこしらえた
おせち料理を手土産に訪ねて来てくれる。
今年も田作りや煮豆、煮魚、デザートなど全て手作りの
おせち料理を持って来てくれた。

その中にゆで卵を肉で巻いた一品を見つけた。
(困った…)
懐かしさがこみ上げてきて目が潤んできてしまい、どうにも
ならなくなってきたのである。
子供の頃、母の作ってくれたおせち料理で一番好きだったのが
肉巻き玉子だった…。

それは哀しみではない。
遠い昔のお正月と母の面影を肉巻きに見つけて私は
嬉しかったのだ。

こんなところに母はいた。よかった!


アレルギーも好き嫌いも全くなく、食通でもない私は、
食に関してのストライクゾーンがものすごく広い。
だからというのも失礼だが、母の手料理は全て好きだった。

もっと言ってしまえば手料理というものが私はとにかく
好きなのである。
作ってくれた人の気持ちを有り難く頂くー。
なんでもかんでも食べられる私だから成せるワザである。


次姉のおせちや買ってきてくれた料理を、そこに込められた
思いも一緒に有り難く美味しくいただいて、おなかも心も
満たされた私は、清々しさからくる穏やかさをずいぶんと
久しぶりに取り戻せたような気がして、嬉しかった。


いつの間にか日が暮れて、レースのカーテン越しに見える空は
深い藍色に変わっていた。
五時。次姉がそろそろと帰り支度を始めた。

一緒に玄関を出ると、目に飛び込んで来た三日月とひとつ星。
次姉のおかげで取り戻せた穏やかさが、南西の空に描かれた
絵のような構図のひと組の天体に、素直な歓声をあげた。

私は、姉の車が見えなくなるまで手を振り続けた。























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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今年もどうぞ宜しく!
肉巻き玉子ってどういうのかしら?想像していますけど、想像と同じかな?
手間のかかった美味しい物って、今の時代一番のご馳走ですよね?
なんでも買える昨今ですが、本当に美味しい物ってそんなにないものですね。
というか、多分それぞれの歴史の中に刻まれた味と言う物は、そう簡単に出会えるものじゃないのでしょうね?私もどうってことない母の料理が今でも一番食べたいものです。お姉さまがしっかりと受け継いでいるということが、とても尊いことだし、幸せなことですよね?私・・・受け継いでいないかも?!イカン! ま、受け継がずに思い出の中に存在させるという方法もあるかぁ〜?(ずるい考え方ですな)
私は、この正月に、弟からわが身の武勇伝を親戚の前で暴露され、うそ〜!と叫びましたよ。わたくし、まったく記憶にありませんのよ。
弟を布団蒸しにして、降参するまで許さなかったんだって!!嘘だと思いますよね?
え???思わない?・・・・・・・・・今年も楽しくおしゃべり付き合って下さい。
メイ
2017/01/06 17:42
メイさんお久しぶり!今年もよろしくお願いします!
メイさんの武勇伝に爆笑しながらこれを書いてます。メイさんのコメントから明るさと元気をもらってガハハ初笑い。
僕も次兄によって布団蒸しに何度かされた思い出があります(笑)。最初は息ができなくて死ぬ〜!殺される〜!足バタバタ…って感じでしたが、それで学習したんですね、次のときからは素早く口と鼻を両手で覆って息をするための隙間を作るようにして対応してました。「気道確保」です。生き延びるための知恵(大げさですね(笑))です。
五人兄弟の年の離れた末っ子というのも、それなりの苦労があったのですなぁ…。

「あの時」美味しかったものは、結局「あの時」に帰らないと出会えないのでしょうね。美味しい味は美味しい思い出。味覚を通して記憶された至福の瞬間は一期一会。たとえ同じ味が再現されても「あの時」と同じ美味しさではないんですよね。二度と出会えない。それぞれの歴史に刻まれた美味しい記憶、大切にしていきたいと思いました。

それにしても布団蒸し武勇伝!今また笑いが蒸し返してきました(ちょっとウマいと自画自賛)。新年会の席で弟さんが懐かしく話される様子、うっそー!とか言って弾けるメイさん、楽しい笑いの起こる座を想像して温かい気持ちになっています。
良い一年になりますように。

松岡きいろ
2017/01/09 09:45

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